郷土料理 もつ鍋

2020/2/21 郷土料理 もつ鍋

福岡の郷土料理「もつ鍋」

もつ鍋

もつ鍋とは、牛や豚のモツ(ホルモン)を主な材料とする鍋料理で、福岡県福岡市周辺の郷土料理として始まりました。

 

もつ鍋のルーツとしては、第二次世界大戦後まで遡りますが、当時、炭鉱夫として働いていた朝鮮の人々がアルミ鍋でホルモンとニラを炊いて醤油味で食べていたのがルーツと言われています。

その後、時代の流れと共に、牛や豚のモツ肉(ホルモン)とニラだけに加え、具材、味付けも少しづつ変わり、経済成長に伴い1960年代には、ごま油やトウガラシ、ネギ等を入れ、すき焼き風にして食べられるようになりました。

 

さらに、最近では、調味料もバラエティーに富み、鰹や昆布ダシをベースに醤油や味噌を加え、更に、ニラだけではなく、キャベツやニンニクも入れ、お好みで鷹の爪などを入れることもあります。

 

福岡市博多地区では、25年ほど前まであまり知られていなかったのですが、もつ鍋がこの地区で有名になったのは、バブル崩壊後の1992年、東京に博多風もつ鍋店がオープンしてからとなります。

 

もつ鍋、別名ホルモン鍋で材料にホルモンが使用されているかというと、ホルモンは、関西弁で「放るもん」、つまり「捨てるもの」というところから来ています。そのため、元来、ホルモンは食材には使えず、戦後の食糧難で食べるものがなかったため、食べられたものと推測できます。

 

一般的に鍋料理の良いところは、具材を食べ終わった後に残り汁を使用し、ごはんやうどんを入れて「締め」にすることができるところであるが、もつ鍋においても、残り汁にちゃんぽんの麺を入れて「締め」にするケースも多いのが特徴です。

また、鍋と言えば土鍋であるが、もつ鍋の場合、土鍋を使うことは少なく、左右に取っ手のついた、ステンレス製の浅い鍋を使うことも特徴です。

 

肉自体の定義も覚えておいた方がよいでしょう。

それは、もつには、部位により赤もつと白もつがあるということです。肝臓や心臓などは肉の色が赤色をしていることもあり、赤もつと呼ばれ、胃や腸は肉の色が白色をしていることもあり、白もつと呼ばれています。

 

もつ鍋の場合は、小腸などの白もつが材料として使われます。

 

もつ鍋のカロリーと栄養

もつ鍋

秋から冬になるにつれて鍋料理を食べる人も増えてくると思いますが、野菜や魚料理に比べ、肉料理と言えば、カロリーが高いイメージをお持ちの方も多いと思います。

 

実際、もつ鍋のカロリーはどのくらいなのでしょうか。

 

結論から言うと、もつ鍋は1人前 524.75g当たり388kcal100g当たり74kcal)となります。

また、もつ自体のカロリーは、豚と牛で異なりますが、豚もつは100g当たり179kcal、牛もつは100g当たり287kcalだそうです。

しゃぶしゃぶ1人前が700 kcal以上ということを考えると非常にヘルシーな料理であることがわかります。

 

また、もつ鍋に含まれる脂質は主にコラーゲンですので、女性にとって取りたい栄養素であり、貧血にも効果があり、また、ビタミンも豊富ですので、美容にも良く、時々食べたい鍋料理であるのではないかと思います。

 

博多もつ鍋の歴史

もつ

福岡・博多といえば「もつ鍋」といえるでしょう。

そのくらい有名はもつ鍋ですが、その起源はどうなっているのでしょうか。またもつ鍋がどのように進化してきているのでしょうか。

博多もつ鍋について紹介していきましょう。

 

【博多もつ鍋の起源】

 

博多もつ鍋の起源は、終戦後まもない昭和の初期頃(1660年代)に福岡の炭鉱で働いている人々の間で誕生しました。当初はお鍋がなかったのでちょうどの強いアルミ製の鍋でもつを炊いていたそうです。当時の中身は、もつとニラを醤油のたれで炊いていたといわれています。

 

当時はとうがらしを、ごま油で炒めて、鍋にもつ・ニラを入れしょうゆベースのスープでいただく「すき焼き風」のもつ鍋でした。

この醤油で味付けされたもつ鍋が誕生したのが昭和28年頃とされています。

 

それからしばらくしたある日、お店に食べに来ていた常連さんが最後の仕上げにもつ鍋に入れてみたいと持ち込んで試してみたものが「ちゃんぽん鍋」です。

これが、たいそう美味しかったのか、もつ、ニラのうまみが溶け出したしょうゆ味のスープ。これを十分に吸い込んだちゃんぽん麺。これらがマッチして完成したものが、「もつ、ニラ、しょうゆ味スープ、ちゃんぽん麺」のもつ鍋となったのです。

 

その後ももつ鍋は進化し、キャベツが加わり、「キャベツ、もつ、ニラ、しょうゆ味スープ、ちゃんぽん麺」といった博多独自のもつ鍋が誕生しました。

ちゃんぽん麺が加わったことで、ボリューム感が出たので、食事代わりとして食べられるようになったとされています。「すき焼き風」のもつ鍋を提供するお店として有名なのが「万十屋」さんです。

 

 

【博多もつ鍋の進化】

 

しょうゆベースで食されてきた博多もつ鍋ですが、現在では、しょうゆベースのスープに加えて味噌ベースのスープでも楽しむことができます。

具材にも変化の波は押し寄せ、ちゃんぽん麺ではなくご飯やうどんを入れることもあるそうです。ニラやニンニクの強い風味を楽しみながら暑い夏の日には汗をかきながら、冬の寒い日にはこたつを囲みみんなでつつきながらおいしく食べることができるのです。

 

福岡の郷土料理 博多もつ鍋のまとめ

もつ鍋

もつ鍋に入っているもつにはコラーゲンやビタミンが豊富に含まれています。

もつ鍋に使用されているもつは多くは牛ホルモンを使用しており、高たんぱく、低カロリーと女性にはうれしい要素が豊富に含まれています。

 

博多もつ鍋は「もつ」がメインではなく野菜をおいしく食べられるようサポート役としておいしい出汁をとることができます。また、ニラやキャベツといった野菜もたくさん摂ることができるので、美容にもよく、健康にもよいと良いことだらけです。その為、女性にも人気があります。

 

以前は、もつ鍋というとサラリーマンが食べる料理というイメージが強くありましたが、減税では、女性ももつ鍋を食べる機会が増えてきました。

鍋で煮込まれ、うまみが凝縮しているスープと、野菜・ホルモンといった栄養の良さが融合した博多もつ鍋。

 

福岡では、「医者いらず」と言われているくらい、ビタミンが多く含まれている鍋料理です。